PAKU's WiKi
HX822
Standard HX822
説明書なしなのでいろいろ操作して推測したメモ
スタンダード HX822 という業務仕様の特定小電力複信専用トランシーバー機について、説明書がなかったから、あれやこれやいじることで操作や機能などを類推てみたメモ書きです。
ですから、公式の説明書と解釈が違うとか、誤認しているとかそんなことがままあるかと思います。だから迂闊に信用しないほうが身のためです(笑)。実際に使うのであれば、自分で追試するなりしてください。
入手:2005.05.15 HARDOFF市ヶ尾 鍵付ガラスケース内ジャンク扱い
コメント「電源入りました。」
2台ひと組セット(6300円)
仕様とかもろもろ
- メーカー名:スタンダード
- 本体名称:HX822
- 乾電池ケース CBT820(本体に1個付属)
- タイピンイヤホンマイク CMP815
(本体との間は専用コネクタなので、何らかのオプションパーツが必須となります。本体にはスピーカーもマイクもありません。) - 電源:単3x3本仕様
(オプションで、充電式電池や充電器も存在しますが、入手したセットは乾電池BOXでした。) - 連続使用時間(カタログ値)
10mW時:単3アルカリ約30h,単3マンガン約10h(3分通信12分待ち受け)
1mW時:単3アルカリ約15h,単3マンガン約5h(連続通信) - この無線機は、400MHz帯の特定小電力無線電話
(業務ジャンル向け)複信用周波数(制御1ch,通話18ch)を使うトランシーバです。
旧来同時通話機といえばA機とB機ひと組(もしくはモード切替でAとBを指定する)ですが、HX822にA/Bの区別がなく、どうやらハンドシェイク時にうまいことやるらしい。
ちなみに業務:半複信(中継)or複信(同時通話)18ch
(421.5750〜421.7875と440.0250〜440.2375の18組) - 使用するチャンネルは、手動設定固定/MCA(Multi-Chanenel Access radio system)での自動選択切替。
- 販売店WEBによればHX822+乾電池ケース1台のセットで98000円
タイピンマイク 9000円(いずれも税抜き) - 本体にはマイク/スピーカーはなく、さらには専用の端子しかありませんので、タイピンマイク/イヤホン等は必須
- イヤホンは2.5mmモノラルです。
- LCD右横にUPボタン、DOWNボタン、電源・ボリウムつまみのしたにFボタン、正面右側面に上からCALLボタン、MONIボタン。
その他の無線電話の特小の周波数の備忘録
レジャー半複信or複信 | 9ch(421.8125〜421.9125と440.2625〜440.3625の9組) |
旧業務と呼ばれていた単信*1 | 11ch(422.0500〜422.1750) |
旧レジャーと呼ばれていた単信 | 9ch(422.2000〜422.3000) |
※制御チャンネルは省略
※現在主流の単信機は20ch機です。業務11ch+レジャー9chなので区分があった頃のトランシーバーが混じっている時には、使う周波数(チャンネル)に注意。
電源を入れる
LCD脇のつまみを反時計方向に回し切ると電源が切れる。
時計方向に回すと電源が入り音量が増加する。
電源を入れると、1秒間ほどその端末にセットされているID番号が表示される。
IDが消えたあと表示されるものは、設定状態によって3種類。
-
個別IDが登録されていない場合:1〜18,Aのチャンネル表示。
例[18ch] - 個別IDで端末番号だけ設定されている場合:チャンネル番号と呼び出そうとする相手の端末番号を表示。
例[1 88] - 個別IDでグループ番号と個別番号が設定されている場合:グループモードであるGの表示とチャンネル番号と呼び出そうとする相手の端末番号を表示。
例[G 1 88]
ID設定
Fボタンを押しながらつまみを回して電源を入れる。
例[MId - --]
左の"-"がグループ番号と思われ。設定範囲は -,1〜9。
右の"--"が個別端末番号らしい。設定範囲は、--,01〜99。
設定の値の書き込みは、横のMONIを押す。
ID設定モードから抜けるには、一旦電源を切る。
DIP SW
電池ボックスを本体からスライドさせて取り外すと2個のDIP SWが見える。
左が1右が2。
-
DIP SW1:出力切替
↑10mW:3分に1度切断し数秒待機の後自動再接続
↓1mW:再接続なし連続通信可能
-
DIP SW2:強制キーロック
↓すると強制キーロック。
最終の設定状態で固定される。
Fボタン
- 長く押し続けるとLCDのバックライトが点灯する
- 多くの場合、数値変更時、左側の数値と右側の数値のどちらを変更するかの選択につかう。
- 運用時には、左側の数値と右側の数値の選択切替に加えキーロックの働きも加わる
運用時
-
端末番号などを設定していない場合
UP/DOWNボタンで、1ch,2ch.........17ch,18ch,Achと切り替えることができる。 - 同じチャンネル番号同士で接続できる模様。AはMCAか?
-
グループ番号未設定、端末番号設定
(「グループ番号、端末番号共に設定」でもだいたい同じ動作になると思う。)
- :左側の数値
- ::チャンネル番号で、1,2,3.....17,18,Aと切り替えることができる。
- :右側の数値
- ::呼び出そうとする端末の番号で、01,02....98,99,ALと切り替えることができる。
-
CALLボタン(タイピンマイクにもリモコン状態で付いている)を押すことで、相手を呼び出す動作を開始する。
通話接続中に押すと切断する(呼び出した側、呼び出された側どちらからでも切断可)。
呼び出された側は、呼び出し側の端末番号が表示される。
-
呼出し番号をALにしてCALLを押すと、呼び出し側からの一斉同報として動作がすると思われる。呼び出され側から通信を切ることはできない。(電源OFFすればいけるかな?)
グループ番号設定、端末番号未設定時の動作は確認していません。
実際の運用
- 基本的にこの無線機は、1対1の同時通話なので「2台1組」で使用されると思う。
- 想定している相手とだけ繋がれば良いし、想定外の相手と繋がる必要はない上に、繋がらないほうが良いとさえ言えるでしょう。
- 複数の相手を選択切替操作をしながら呼び出すことはできますけど、10キーが付いているわけでもないので、操作が煩雑になるとおもわれます。
- 個別呼び出しは、自分で自分を呼ぶことはできませんのでそれを利用すれば通信したい2台に同じ端末番号設定してやる…ということでも構いません。
あたかも自分自身を呼び出しているような構図になりますのでキモチという部分ではなんとなく変なのですが(笑) - さらにはグループ番号も不定よりは、いずれかに合わせて置く方がよろしいのではないでしょうか。
- 使用チャンネルは意図して固定にするのでなければ、MCA(自動選択)にして置いたほうが混信対策になるかもしれません。
- DIP SW 1の10mW3分制限モードと、1mW無制限モードの切替ができますが、当然10mWで使うほうが到達距離も稼げます。しかしその代わり、3分毎に(実際にはその手前に予告音も聞こえます)切れて、再接続して…を繰り返されることになるので、それはうっとおしさ大爆発かと。
- 通信に支障がないのであれば、1mWの時間無制限モードの方が良いかもしれません。
(しかしなー、たった1mWですぜ。それで成立する事を考えると、受信感度いいんだねぇ〜。) - あとは、ひと組としてだけ使うことが確定的であれば、通話確認がとれた段階でDIP SW 2を切り替えて、完全にキーロックしてしまうことを(私ならば)推奨します。
*1PTTによる単一周波数相互半二重通信/通話